お子さんの歯並びが良くないと気になりますよね?
特に歯並びが悪い保護者の方は、お子さんにも遺伝して歯並びが悪くならないかと心配される方が多いのではないでしょうか?
確かにあごの大きさや形、歯も大きさや形、先天性の欠如歯は遺伝する傾向はありますが、お子さんの歯並びが悪くなる原因は遺伝より日常の癖や習慣によって、あごの成長が悪くなる(あごが小さい)ことが原因の大半を占めています。
よく噛んでたくさん食べて、運動をすれば、あごは成長していきますが、正しい方向に成長していかないと歯並び以外にも咀嚼(そしゃく)障害や発音障害、睡眠障害、発達障害、さらに姿勢の悪化や顎関節症を引き起こす可能性が高くなります。
最近は小さい時からスマホやタブレットを見る機会が増えていますので、悪い姿勢(前かがみ)になっている時間も増えているはずです。
上あごの成長は、顔の形が決まってくるキーとなります。10歳までに9割完成されてしまいますので、この時期に前かがみの姿勢でいることが多いと、本来上あごに当たっていなければならない舌が、上あごから離れて下がってしまい、その結果あごの成長方向が悪くなってしまいます。
あごの成長方向を左右する要因を述べますと
- 普段から口が開いている
- 口を閉じている時、舌が上あごについていない
- 口呼吸をしている
- 飲み込む時に口の周りに力が入っている、あごに皺ができる
さらに上記1~4を引き起こす原因と考えられているのが、
- アレルギーなどによる鼻閉の影響で鼻呼吸ができない
- 舌のヒダ(舌小帯)が短く、舌の動きが悪い
- 上唇のヒダ(上唇小帯)の付着異常により、唇が閉じにくい
1~4が該当するお子さんは、口腔機能発達不全症の疑いがあります。
数年前から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療にて対応できるようになりました。放置しておくと先程も述べましたが、様々な障害が出現する可能性がありますので、かかりつけの歯科医院で相談してみて下さい。