歯科用アマルガム(歯科用水銀アマルガム)は、かつて虫歯治療で広く使われた、水銀を含む金属の詰め物です。水銀、銀、スズ、銅などの金属を混ぜ合わせた合金で、水銀が約50%含まれています。現在では、水銀の安全性に対する懸念とコンポジットレジン(白い詰め物)の物性向上により使用が減少傾向にあり、2016年より保険適用外となりました。
アマルガムは耐久性と操作性に優れた歯科材として、100年以上前から世界中で広く普及し、これまでの研究成果からも、アマルガムそのものが危険である、人体に有害であるということではありません。しかし、アマルガムの成分である「水銀」が問題視されています。歯の詰め物のアマルガムは成分として水銀を含みますが、水銀と金属は一度混ぜ合わせると化学的に安定し、口の中で水銀が溶け出すことはないという多くの研究結果が報告されています。よって、水銀を含むからという理由のみで除去する必要はないと考えられます。
審美的に気になる場合や欠けてしまった場合などやりかえる必要かある場合は現在広く使用されているジルコニア、コンポジットレジン、セラミックなどの使用を含めてかかりつけ歯科医師と相談して下さい。